果物や野菜に含まれるビタミンCにはいろいろな効能があります。
白血球の働きを高めることで免疫力を強化したり、ストレスへの抵抗力を高めたりとありがたい効果がたくさんあります。
コラーゲンの生成にもビタミンCは関わっていて、ビタミンCがないとコラーゲンは作れません。
ビタミンCは赤ピーマンや黄ピーマンに多く100mg以上含まれています。
ビタミンCが多いイメージのレモンは100mgと意外と少なく柚子の150mgの方が多いです。
柑橘類はビタミンCが多いイメージがありますが、調べてみると意外と少ない気がします。
色々な効果があるビタミンCですが、実は不足すると大変なことになります。
日本の食文化ではではビタミンCがあまり不足することはなかったので、実感が湧かないかもしれませんが、ヨーロッパの方では大航海時代大変なことになっていたのです。
大航海時代にヨーロッパ諸国の船乗りは常に長期航海を行なっていました。
当時船乗りは大いに儲かったわけですが、船員の半数以上が死ぬのは当たり前でした。
なぜ、こんなに人が死ぬかというと長期航海で乗組員を襲う悪魔の病があったのです。
皮膚が乾燥して、うつ状態になりだんだんと身体のあちこちから出血するようになりやがって死に至る病。
今で言う壊血病です。
なぜ、こんな恐ろしい病になるかといえば、ビタミンCが不足するためです。
ビタミンCは体内のタンパク質を構成するアミノ酸の合成に必要な栄養素です。
そのためビタミンCが不足するとコラーゲンなどが作れなくなります。
コラーゲンは皮膚や血管をなどを作る上で主要なタンパク質でこれがなくなると、柔軟性がなくなり、傷つきやすくなってしまうのです。
壊血病が身体のあちこちから出血するのはそのせいです。
海上生活では野菜や果物を食べることもできず、なぜ壊血病になるのか知識もないために防ぐ手段はありませんでした。
レモンやライムを摂ることで、壊血病が防げるという正しい知識が18世紀中頃には、発表されたらしいですが、色々な問題があり中々広まることはなかったようです。
このように猛威を振るった壊血病ですが、日本では問題になることはありませんでした。
日本は昔から野菜をよく食べる生活で、江戸時代には海外渡航は禁止されていましたので、ビタミンC不足で壊血病になる危険はほとんどありませんでした。
ビタミンB不足で脚気が流行ることはありましたが。
ともかくビタミンCは様々な効能があり、命にも関わるありがたいビタミンなのです。
ビタミンCを充分にとれるありがたさを感じて野菜や果物を食べましょう。